【池上/文化】池上と西馬込のちょうど中間に、松濤園(しょうとうえん)という立派な日本庭園があります。
1868(慶応4)年4月明治新政府への江戸城明け渡しによって、260年あまりも続いた江戸幕府が滅亡し、その歴史的転換の場所が、実は大田区池上本門寺の裏庭、松濤園(しょうとうえん)だったなんてみなさんご存知でしたでしょうか?
勝海舟の和平交渉を西郷隆盛が受け入れる
1868年1月、旧幕府軍と新政府軍の間で行われた戊辰戦争の発端となった、「鳥羽・伏見の戦い」が勃発し、3月15日には、江戸幕府最後の将軍、徳川慶喜追討の命を受けた「官軍」新政府軍による江戸城総攻撃が行われようとしていました。その矢先の3月12日、旧政府軍の陸軍総裁であった勝海舟が、当時新政府軍の本営が置かれていたという池上本門寺を訪ね、新政府軍の主席参謀であった西郷隆盛と、松濤園内の四阿(あずまや)で会見を行ったといいます。後に勝海舟の和平交渉を西郷隆盛は受け入れ、江戸城総攻撃を未然に防ぎ当時100万人もの人々が住んでいたといわれる大都市、江戸は戦火を免れることとなり、いわゆる「無血開城」となりました。
一般公開
普段、朗峰会館の1階から松濤園を垣間見ることはできますが、通常中に入ることはできません。しかしながら、年1回、9月初旬頃に一般公開しています(2010年は9月1日から5日まで)。詳しくは本門寺のHPのイベントにて確認ください。また、裏技としては、スタンプ押して見学できるようですので興味のある方は試してみてください。(池上本門寺発行の「本門寺散策リーフレット」を寺務所など入手し、スタンプを全て押して朗峰会館フロントに持参すると、リボンを渡され、それを胸に付けて入園するというシステムです。日を改めて見学する場合は見学券を渡してくれるそうです。)
潜入レポート(2010年9月4日)
行って参りました!松濤園。裏技でなく、一般公開期間に。はっきり言ってすごいです。なぜこんな近くに住んでいて今まで中に入らなかったのだろう・・・。朗峰会館のロビーから見える「美しいお庭」レベルで満足していた私は浅はかでした。。。
自分の住んでいる家の近くにこんな日本庭園があるなんて、なんて光栄なコト。。。「ここは、京都・・・?」と本気で思ってしまいました。。。嘘かどうかは是非下の写真でご確認ください。
松濤園(しょうとうえん)
住所:大田区池上1-1-1 本門寺内